IMESの位置情報はIS-GPS-200で定義される航法メッセージとして放送されます。IMESメッセージ仕様についてはIS-QZSSにて記載されており、ここではメッセージ特性とメッセージ内容について記述します。

メッセージ特性

IMESのメッセージはフレーム単位で構成され、フレームは複数のワードで構成されます。ワードは30bitの固定長で、フレームの先頭ワードには8bitのプリアンブルが、以降のワードにはワード毎に1ずつインクリメントされる3ビットのワードカウンタが付与されます。
また、ワード末尾には6bitのパリティが付与されるため、1ワードに含まれるデータビットはフレームの先頭ワードで16bit、以降21bitとなります。

プリアンブルについて

現在の仕様では、各フレームの先頭ワードに0x9Eのプリアンブルが付与されます。これはIMES識別用の固定値でGPS/QZSSの0x8Bと異なります。

ワードカウンタについて

ワードの先頭3bitはワードカウンタの値が付与されます。ただしプリアンブルが付与されるフレームの先頭ワードはワードカウントの値が組み込まれませんがインクリメントは行われます。また、ワードカウンタの値が0b100となる場合は、プリアンブルとの識別のためにスキップされ0b101の値となります。

パリティについて

各ワードの末尾は、6bitのパリティとなりこれによって各ワードの区切り識別を支援します。このパリティアルゴリズムは、IS-GPS-200と同様の(32,26)ハミング符号です。

メッセージ内容

メッセージタイプ

IMESのメッセージはフレーム単位で放送されます。フレームのIMESメッセージ内容はメッセージタイプとして定義されメッセージタイプIDで識別されます。このメッセージタイプIDは、フレーム先頭ワードのプリアンブルに続く3bitで指定されます。

メッセージタイプ1とメッセージタイプ2は緯度経度などの絶対位置座標を含みます。各送信機はメッセージタイプ1とメッセジータイプ2いずれかのメッセージを放送する必要があります。メッセージタイプ3とメッセージタイプ4は座標情報以外の位置情報のIDを放送しその内容は別途データベース上で定義されます。

IMES L1C/A メッセージタイプID定義
MID(メッセージタイプID) ワード数 メッセージ内容
0 (=0b000) 3 位置情報1(緯度、経度、階数)
1 (=0b001) 4 位置情報2(緯度、経度、階数、高度、精度指標)
2 (=0b010) ※予約
3 (=0b011) 1 ショートID
4 (=0b100) 2 ミディアムID
5 (=0b101) ※予約
6 (=0b110) ※予約
7 (=0b111) ※予約

メッセジータイプ0

3ワードで構成され、緯度、経度、階数の位置情報を含みます。この位置情報は受信側の利用想定領域での座標でIMES送信機自身の位置情報とは異なる場合もあります。構造および各データ項目のLSB(スケールファクタ)やレンジは下記のようになります。

type0_schema
type0_lsb

メッセジータイプ1

4ワードで構成され、緯度、経度、階数、高度、精度指標を含みます。この位置情報は受信側の利用想定領域での座標でIMES送信機自身の位置情報とは異なる場合もあります。メッセジタイプ0のスケールファクタは/2^22ですが、メッセジタイプ1は/2^23なのでより細かい位置座標の指定が可能となります。ワード長はメッセージタイプ0より1ワード多いため、計算上メッセージの読み取り時間(TTRM)は増加します。構造および各データ項目のLSB(スケールファクタ)やレンジは下記のようになります。

type1_schematype1_lsb

メッセージタイプ3

1ワードで構成され、ショートIDと境界検出フラグを含みます。
ショートIDは12bitでその内容はユーザが自由に定義できます。ただし、0x0FE0(=0b111111100000)〜0x0FFF(=0b111111111111)は安心安全のための利用方法が検討されている予約値であり、一般用途では使用してはいけません。
境界検出フラグはBDビットと呼ばれ、このフラグが”1″の時、GPS 信号と IMES 信号が混在する受信環境であることを意味します。これは、受信機のサーチアルゴリズムにおいて的確なIMESとGPSのチャンネル割り当てを支援することを目的としています。

type3_schema

メッセージタイプ4

2ワードで構成され、ミディアムIDと境界検出フラグを含みます。
ミディアムIDは33bitでその内容はユーザが自由に定義できます。
境界検出フラグはBDビットと呼ばれ、このフラグが”1″の時、GPS 信号と IMES 信号が混在する受信環境であることを意味します。これは、受信機のサーチアルゴリズムにおいて的確なIMESとGPSのチャンネル割り当てを支援することを目的としています。

type4_schema